スペースオペラ関係の設定。キャラやら用語やらがごっちゃりと。


ジャンビーヤ・エルマン(ジャンW、ジャンbQ−d)
 チャイルドで《人形遣い》、もとラマン特別統合軍少佐。外見は二十代後半の青年。シルバーブロンドにビリジアングリーンの瞳。
 ナンバー「2」は二週目、「d」は四番目を差し、ジャンWの前には二九人、後に七人の「ジャン」がいたがほとんどは「劣化」などで処分(死亡)、生き残っていた者もエイヴの事件で処分、残る「ジャン」はbQ−dのみ。
 軍をプシキャット共々脱走してからは身元を隠蔽、流れ流れた果てに小さな街で何でも屋を営みつつ情報を集めてラマンへの復讐の機会を狙ってる、表面は朗らかだが中味は……な男。

サヴィーア・レイヴン
 竜狩り。人買い商人一派に部族を皆殺しにされ、《契約者》としての全てを捨てて復讐する。竜の返り血に染まった肌と髪は黒く、本来は銀髪。《契約者》時代は次代の魔女王候補を嘱望されていた。
 竜の血に染まった為にいわゆるアルセニックイーターになったのでどんな毒物も効かない(なので薬も効かない)難儀な体質。しかも大抵の刃物も通らないのでなかなか死なない(死ねない)。大怪我した時が問題です。
「レイヴン」は部族全体を指す字で「エ」は職業姓なので、フルネームはエ・ルスクス・サヴィーア”レイヴン”となる。


シーア(「見る者」転じて賢者の意)
《地球帰り》、生粋のアクエリアン。幼い頃の魔女狩りで家族共々アースに放逐された。ライトグリーンの瞳に、もとは金髪だったが今はアッシュブロンド。本名エルリック・オードマン。見た目は若いが50年くらい生きてるはずだ。
 死んだ親はもと政府の高官、現星帝とは浅からぬ因縁がある。
 必然性と蓋然性を入れ替える、使い様によっては世界さえ崩壊させる力を持つ為に普段からあまりしゃべらない(口に出す=意識すれば力を使ってしまう)。現在は自らの周囲に防御魔力をバリア状に張り巡らせて能力を制御する。


プシキャット
 ビシニアン、外見は子供だが本当は何年「生きて」いるのか本人もよく判っていない。「夢使い」のヴィイ(という事になっている)。
 本来はグノーム(土)の魔女王ネモの精神体だがジャンビーヤに「名付けられた」事によって「一個の人間」として独立し、もう本体に戻る事は出来ない。
 ストロベリーレッドの髪に、妖魔系の為に金色の文字通りのキャッツアイ(獣様の瞳孔と虹彩を持つ)。何らかの理由で人買いの手に渡り、星々を転々とした挙げ句ラマン軍部に利用されかけたがジャンビーヤに救出され、以後は彼と生活する。
 ジャンビーヤを唯一「ジャン」と呼ぶ存在。


お勢
 セルフ(風)のヴィイ。魔力に長け魔女王の側近だったが隠遁、ジャンビーヤらを拾ったのも全て考えあっての事。若い頃は美しく恋多き女であった……らしい。《協会》の事情に詳しく今でもコネクションを持っている。
 100年以上は生きてる。



用語設定・科学 

オデュッセイア銀河
 アースから派生し、「科学」世界の人種=フリークスタイプ(頭が一つ、手足が二対四本の形態)のいわゆる人類のみが繁殖していた世界。星間百年戦争(俗称ラグナレク)の果てに光速の壁が崩れて《門》が開いてしまい、現在は「魔」と「科学」が入り交じる混沌世界。

フリークスヒューマン
 いわゆる地球型人類を指す言葉。
 対語はベム(BEM=Big Eyes Monster)。


ノーマルヒューマン
 クローンなどではなく、ごく普通に出生した「ごく普通の」人間。能力も平凡。

チャイルド
 戦争目的で造られたクローン体の総称。生殖能力を消去され、寿命は個体差もあるが四十年前後(通常、劣化前に廃棄処分される)。
 開発初期は個々のパーソナリティは無視され単なる「兵器」として扱われていたが、そういう個体は比較的短期間で人格のカタストロフを迎えた。
 それを回避する為に現在では数個体ごとにカウンセラーをつけ(個体の更新ごとに新しい個体に配置換えされる)、最低限の人間としての教育を施し「使用」する。


パンツァー
 有人人型戦闘用強化服の俗称。肩、背、腰のハードポイントに武器をマウントするタイプが一般的。腕先端(指)のマニュピレータに専用サイズの銃器、格闘武器を装着・使用し白兵・格闘戦可能。
 重装甲の射撃専用タイプもあるが、こちらは砲台とほぼ同じ感覚で普通の人間(兵士)が砲手を務める事もある(この場合は遠隔操作も多い)。
 無人タイプ(有人型に比べ小型)は「ドール」と呼ばれ、ドールを複数同時に操られる者は《人形遣い》と呼ばれる。


《人形遣い》
 複数ドールを同時に、個別に操る「高性能」チャイルド。高価だがコストパフォーマンスが高いので歩兵同様の頻度で各軍部に採用される生体兵器。
 日常的に精神的に極度の緊張・演計等処理を強いられるのでだいたいが短命(精神的に疲弊してしまう為)。脳幹にはコンピュータや接続用ソケット、全身にも接続用ターミナル(動作をトレスする感応パーツ)や防衝撃用バイオアーマー(人工皮膚の鎧。パラ弾程度は止める)を移植される為、同じ体格の者に比べてかなり重い。


《地球帰り》
 環境汚染、地軸変動などで環境が激変した上に多数の《門》が開き半ば魔の星と化した永久流刑地アース(「テラ」はマースの衛星フォイボスを指す)から何らかの手段、理由によって帰還した者の総称。特殊な能力を持ってしまう事が多い。

星帝
 科学の星を統べる連邦政府の首長、「魔」に染まりつつある星々を監視する者。正式役職は事務総長。「科学」の星に対して絶大な影響力、権力を持つ為に「帝」と揶揄される。
 現帝はアクエリアンのハウエル・マエアス。魔女狩りを推進する人物でもある。


魔女狩り条約
 連邦政府に連なる国、星を中心に横行するヴィイなど全ての異能力者を排斥する根拠法。だが科学の星の上層部またはその近くには権力に従う(あるいは従わされる)強力な異能力者が半ば公然と存在し、排除される「魔女」の多くは反権力体制者。

ラグナレク
 科学の側から《門》の開く原因となった星間百年戦争の俗称。発端となった政府の幾つかは滅んだが実効力を持つ正式な停戦交渉は現在も結ばれておらず、現在でもこれを口実に戦争を続ける星がある(ラマンもその一つ)。



用語設定・魔 

《門》
 本来は物理・量子的に超えられない光速の向こうの世界=魔と光速の内側の世界=科学を繋いでしまった場の総称。ゼロ距離(互いに見えるし言葉が通じれば会話も出来る)だが次元を超える必要上、星渡りの魔力を持つヴィイかジャンプ(空間跳躍)能力を持つ星船のみが行き来できる。

ヴィイ(男性形はヴィア)
 純粋な魔力の場=《渦》に躰の一部を結び合わせ(この儀式を「契約」と呼ぶ)魔法を期限付きで得た者。俗に言う魔法使い。
 中には生まれついて身に「契約」を宿す者も稀にあり、その者は《契約者》と呼ばれて無期限の魔力を行使でき魔力も強い。《協会》と呼ばれる統括組織に所属して互いの限界を補う。
 魔法を使う者に対して非常に大きな拘束力を持つ。掟は絶対。


魔女王(ウィッチキング)
《協会》最高責任者であると同時に魔力発動のキーパーソンとなる存在。四大精霊+魔力元素(エーテル)の魔女王が存在するが現在、土とエーテルは空席。全員が揃うと完全に世界の創亡さえ可能になる。

ビシニア
 プシキャットの故郷。一応はフリークスヒューマンタイプのヒトの星だが妖魔系の血が濃く、種族的に魔に近いのでヴィイ、《契約者》が非常に多かった。
 百年ほど前(ラグナレクが流れ解散的に「終結」した頃)、偶然からアクエリアス政府に攻め滅ぼされ、統括支配者でもあった魔女王ネモ(「誰でもない者」の意)も拉致され、現在では半ば廃墟と化している。


竜狩り
 純粋な「魔」の生物である竜を科学の武器ではない剣で狩る、主として部族単位で生活する先天的にヴィアになれない者。万能薬ドラゴンブラッドの「製法」を継承する。肉体的に非常に頑健。


「魔」の世界から《門》を通って出現した、不可侵の鱗を持つ生物。主に竜狩りの剣で駆り立てられるが、強力な銃器で殺す事も出来る為に最近では科学の世界にも殺す事の出来る者が増えつつある。