プロフィール
長万部町中心街から北西方向の奥約20kmの地点、今金町との境界線にある本山は、長万部町民全体の
”ふるさとの山”であるとともに、道内岳人にも冬山基礎訓練に好適な山として知られている。
豊かな這松をまとい、東斜面は急峻で山形もよく、高山の風格がある。地質的にも、白亜期頃の古い
堆積岩や花崗岩類を有し、明るくかつガッチリした印象を与える。
二股川の支流、鉱山川近くの夏山登山口には、「うすゆき荘」山小屋があり、長万部山岳会が管理して
いる。コースは会員のお陰で整備されており安心出来る。もちろん、山頂からの360度の展望も見事で
内浦湾一帯から日本海の寿都湾まで見渡せる。大平山・カニカン岳・ピリカダムや遠く雄鉾岳や駒ケ岳
など、快晴時には20以上の名峰を視認できる”ふるさとの山”一級品である。
(*1)ハイキング気分で無雪期には登れるが、山頂付近は風も強く、熊の出没もあるので十分な注意が
必要である。
コース概況
◇登山口まで◇
JR函館本線長万部駅と蕨岱駅の間にある二股駅玄関に立ち国道5号線に向かうと、眼前に二股山(569M)、
右前方に黒松内岳(740M)が大きく見える。この中間奥深くに、本山が遠くやっと見えてくる。二股駅より
5号線を黒松内方向へ1.4KM行くと、長万部川の第1支流二股川をわたる二股橋がある。
これを左折し、二股川に沿って道々大峰双葉線842を約5KM上流に進むと、右側に八雲営林署による
付近山地の大きな案内板がある。更に奥に3km進むと、二股ラジウム温泉の看板がある分岐点に出る。
左に500m登れば、秘湯二股温泉、右へ大峰温泉(廃業中)前を通って1.6kmの平坦な砂利の車道を進むと、
高圧線下の分岐点に出る。更に左へ、植林された大きな針葉樹林帯の中を過ぎ、赤茶色の流れの鉱山川の
小橋を渡って2.4km位登れば、「うすゆき荘」前の登山口となる。ジープ型の車ならここまで入れる。
3台位は駐車出来る。
◇山頂まで◇
登山口の左手山側に、”長万部岳右折””長万部岳登山線”の標識がたっている。昔は運搬車が通った
と思われる、固い旧道をつづら折に大きく登って行くと、約2KM、30分ほどで鉱山跡地の台地上小広場に
出る。ここから山頂と、東斜面が眼前に迫る。一息入れた後、左右にゆかず直進する。岩石上に黄色の
ペイントの方向矢印がある。木立の中を岩石ゴロの足場の悪い小径を左まわりにトラバースすると、道
はよくなり、最後の水場(清流)を渡って涸沢状の小径に入る。