FIPとは猫伝染性腹膜炎の略称です。

私は素人ですが、FIPの猫の看護を通して、動物病院の獣医師さんから伺ったお話
や文献を調べて知った情報、介護の経験談などをまとめてみました。


FIPは発病率は低いものの、発病すると致死率が非常に高い恐ろしい病気です。
また、病気の解明が進んでおらず、根本的な治療法はまだ発見されていません。

しかしながら、発病から死にいたるまでの経過や時間などにも個々によって差が大きく
発病してから3年以上生きた猫や、非常に稀ではありますが完治した例もあるようです。

不幸にしてFIPを発病してしまった猫ちゃんの飼い主さんには、
諦めず、愛情を持って介護に当たって頂く事を望みます。

原因

コロナウイルスの感染が原因です。


感染経路

猫同士の接触

 コロナウイルスに感染している猫の糞尿・唾液・鼻水などを媒介として猫から猫へ感染します。

発病のメカニズム

FIPの発病はコロナウイルスの感染なしではありえません。 しかし、コロナウイルスに感染した猫全てがFIPを発病するのではありません。発病するのはコロナウイルスに感染した猫全体の数%と言われています。確率的にはとても少ないのです。
FIPを発病する猫は、コロナウイルスに感染した後、なんらかの原因で体内に侵入したコロナウイルスが強毒なFIPウイルスに突然変異する事によりFIPを発病します。 コロナウイルスが強毒なFIPウイルスに突然変異する原因は免疫力の低下が引き金になるようです。

動物病院での治療


FIPは医学的に病気の解明・治療法の確立がなされていない為、病院での治療は延命の為の対症療法となります。 しかし、発病の発見が早ければ、対症療法によって猫の苦痛を軽減したり、病気の進行を遅らせる事はできます。私の猫の場合、抗生物質や栄養剤・ステロイドを病院で注射してもらったり、状態が安定している時は飲み薬を処方してもらい、家で飲ませていました。

サプリメント、ホメオパシーについて


医学的には立証されていませんが、サプリメントやホメオパシーなどを投与する事でFIPが完治したり、状態が安定した例もあるようです。

私の場合、液体酵素と鮫軟骨パウダーを与えていました。

私の猫の場合、病院で腹水を抜いてもらったのと、サプリメントの投与を始めた時期が重なったのですが、
その後腹水が再び貯蔵される事がなく、お腹がぺったんこになりました。
普通は腹水を抜いてもまたすぐ腹水が貯まってしまうそうで、獣医さんも驚いていました。

ホメオパシーについては、投与を始めた時期と神経症状が現れた時期が重なった為、
投与を中断したので、効果については不明です。

いずれにしても、サプリメントもホメオパシーも全ての猫に効果があるかどうかは不明ですし、どの程度回復するかも個々によって差が大きいようです。

私がチビに与えていたサプリメント・ホメオパシーについてはコチラを御覧下さい。

予防方法


コロナウイルスを保持している猫に接触させない事です。





病院の先生に言われた介護の際の注意点とアドバイス
  • 身体を冷やさない事。
  • 安静にする事。
  • 食欲が無い時はキャットフードを電子レンジ等で少し温めると、かおりが強くなるので食欲が出る。


食欲が無い時

 チビが食欲が無い時はかつおぶしやチーズなどの好物をキャットフードに振り掛け、それを少量指先にとって両手の指で挟み、指先の体温で温めて口先に持って行きました。
この方法だと皿のままでは全く口にしなかったのに、少しずつですが、かなりの量を食べてくれました。

ベッドやクッションなど猫がいつも寝ている場所の近くに飲み水やフードを置く事も食べる機会を増やす事に繋がると思います。



薬を飲ませる時

 薬を飲ませる時は、なるべく優しく声かけしてだっこしてあげて、
飲み終わった後はおおげさな位誉めて大好物のチーズを御褒美に与えていました。
薬はなるべく素早く飲ませる事を心掛け、嫌がる時はムリに飲ませず、一度放して落ち着いてからもう一度チャレンジしました。

この方法でやると、チビの場合、大人しく薬を飲んでくれて、慣れてくると薬だと分かると自分から寄ってくるようになりました(^v^)v。



接し方

 普段と変わらず、かわいがってあげる事が大切だと思います。
そして出来れば、飼い主が「治る!」と信じ、希望を持つ事。
FIPは大変難しい病気ですし、病院では死を宣告されるので、飼い主さんの悲しみも深いと思います。
でも、飼い主さんが希望を捨てずに強い気持ちでいれば、必ずそれは猫ちゃんにも伝わり、良い方向に作用すると思います。