突然の別れ


11月22日(月)
クリスとディオールの避妊手術を予約していました。
突発的な事ではなく、この子達は家に残すと決めた時から
避妊手術は決めていた事なのです。特にクリスは初ヒート時に
偽妊娠も起して獣医さんにも早めの手術を薦められていたし、
クリス&ディオール達には交配はさせる予定は元々なかったけれど
フェンディ(父犬)と一緒に飼う以上、手術はしなければならなかったと思う。

手術の予約は1ヶ月ほど前に病院にお願いしていた。
私の仕事の都合で連休が取れる日を選んで22日に決めた。
3日間の休みを貰って少しでも術後の様子を看られるように・・。
21日の午後9時から絶食で、お水も飲ませられなかった。
病院では22日当日の午前中のうちに連れて来てくださいと
言われていたので、11時半頃に病院に連れて行った。
手術はおそらく昼休みなので早く連れて行っても、ケージに
入れられているだけなの。それなら少しでも家で一緒にいた方が
この子達にとっても私も逆に安心だと思ったから。

病院に2匹を預けて、そこの病院は避妊手術でも当日の退院なので
夕方5時に迎えに行く事になっていた。予定通り夕方5時に2匹を
迎えに行くと、さすがに元気はなかったけど無事に手術は済んだと
担当医の先生と少し話をして問題なく退院してきた。

いつも夜クリス&ディオールが寝ているケージで休ませた。
特に痛がる様子もなく、でも術後なのでさすがに元気はない。
PM8時よるご飯としてフードをいつもの半分の量あげてみると
ディオールは完食したが、クリスは口をつけなかった。
でも・・・手術後だし食べなくても心配はないと思った。。。。。
逆に術後でも食べられるディオールの方が珍しいのかもと。

その日の夜は心配なのでクリス&ディオールのケージが見える
場所に布団を持ってきてリビングで私は寝た。クリスは熟睡できない
様子で、時々うめき声を出していた。私はずっと起きていたけど
クリスだけケージから出してしまうと他の4ワン達が騒いでしまうので
心配しながらも手を差し伸べてあげなかった。ティファニーの手術後も同じ
だったので、可哀想だけど傷が痛いのは仕方がない・・・と、かまって
あげなかった。亡くなったクリスを見て、とても申し訳なく悲しかった。。。
あの時こうしてあげていれば・・・もっとこうしてあげていれば・・・と。後悔と
申し訳ない気持ちで今はいっぱいになる・・ゴメンねクリス。。。

朝起きてケージを見ると黒っぽいものを吐いた跡があった。
たぶん夜中(朝方)にクリスかディオールのどちらかが嘔吐した
ものだと思うんだけど未だに、それはどっちなのかは分からない。
クリスは何も食べていないので、もしかするとディオールの方かも
しれないし、それは未だに分からないけど、ティファニーもやはり
同じような事はあったので、それもさほど心配しなかった。

AM7:00朝ご飯を与えるが、クリスはやはり口をつけない。
ディオールは普段の量の半分を与えて、朝も一気に食べた。
足りない様子でクリスが食べなかった分も食べたので、結局
ディオールは普段と変わらない量を食べた事になる。すごく元気。
クリスもご飯は食べないけれど自分でトイレに行って、オシッコ
したり良く歩いている。ソファの上にもピョンと自分でジャンプまでする。
ティファニーの時より2匹共はるかに回復が早いように思えた。

クリスは昨日きっと良く眠れなかったと思うけど、朝になって
私のすぐ横で安心したのかソファでヘソ天で眠っていた。
うめき声もあげなくなったし台所をウロウロ歩いてみたり、
本当に順調に回復しているように見えた。安心していた。

午後になってクリスは何度か胃液を吐くようになった。
たぶん何も食べていないから胃液を吐くんだと思い、
少し様子を見るつもりでいたが、夕方頃になると水を飲んでは
そのまま吐いてしまうようになる。これは・・・おかしい。心配になる。
PM5時過ぎ病院に連れて行った。祝日だったので診察時間が
PM5時までだったけど、診てくれた。担当の獣医さんは休みだったので
はじめて診てもらう若い先生だった。症状を話して、診察してもらう。
傷口を見ると既に出血もなく全く問題ないとの事。
気管などに何か詰まっている可能性を調べる為?レントゲン検査と
血液検査もしてもらった。レントゲンの結果も異常なし、
血液検査の結果も特に異常な数値のものはなかった。ただ水を
飲んでも吐いてしまう事で脱水症状が見られるとのこと。

そこで念のため今日は入院して点滴をしましょうか?と問いかけ
程度に言われる。「入院」と聞くと不安にはなるけど、手術日の
朝からご飯も食べていないし、少し迷ったけどお願いする事にした。
嘔吐の原因は?という質問に対しては術後の吐き気だと言われた。
水を飲むと吐いてしまうのも珍しい事ではないらしく、本当は術後は
あまり水を飲ませない方が良いと言っていた。そうなると我が家に連れて
帰っても家はいつも常時お水は置いてあるし、クリスだけ飲ませないように
するのは何かと大変だと思うと説明すると、それなら入院させましょうと言う事になった。
深刻な様子は全く感じられず、明日にはすぐ退院する予定でクリスを預けて
帰ってきた。

これが生きていたクリスとの対面では最後になる。。。。。。
こんな事になるならば・・・入院なんかさせずに連れて帰って
くるべきだったのかもしれない・・・病院で死なせるより、
家族や他の子達と一緒の時間を過ごさせてあげたかった・・・。
今はそうも思うし、・・でも、そうしていたとしても病院に連れて行ってあげて
いれば助かったかもしれない・・と、やっぱり後悔するとも思う。。。。
分からない。。。ごめんね・・クリス。ごめんね。

次の日の朝AM8:30頃、病院から悪夢のような電話。
私は夜中3時過ぎまで寝つけなかった事もあって、まだ部屋で寝ていた。
電話は母が受けて、すぐに私を起して病院に一緒に行った。
電話を受けた母の話では昨日診てもらった獣医さんからで
「朝吐いて虚脱状態になり、蘇生しているので至急来て下さい」と言われたらしい。
虚脱?蘇生?いったい・・?良く意味が分からない。どう言うこと?まさか?まさか??
その時はまだ少しは冷静さを失っていたかもしれないが、まだ冷静だった。
私が運転して病院に急いで向かった、電話を受けてから病院に着くまで
15分もかからなかったと思う。病院に着くと第一駐車場(病院に1番近い駐車場)は
診察時間前だと言うのに既に満車で停められなかったので、とりあえず助手席の
母を先に降ろして、私は病院の裏手にある第2駐車場に車を停める事にした。

駐車場から走って病院に入ると受け付けの人に、緊急処置室?のような
場所を案内された。既に母は、そこにいて私に「クッチが冷たくなってる」と
泣きながら訴えた。目の前の光景が信じられなかった。。。。。
その場で少し立ち尽してしまう。目の前の診察台に横たわっているのが
クリスだと信じられなかった。目の前の光景が現実だと理解するのに時間が
かかった。時間が止ったような?上手く言えないんだけど信じられなかった。

院長先生と副院長先生がクリスの蘇生をしている。
でも・・もう手遅れだと見て分かるような感じだった。。。
家族の前で何もしないのは悪いと思って心臓マッサージを
しているだけ?そんな感じにしか見えなかった。
母もクリスが既に息をしていないと、すぐに見て分かって泣いている。

現実だと分かると涙が止らなくなった。
周囲の目も気にせず大声で泣いた。
涙は止らなかった・・。私は一言だけ
院長先生に「何でですか?」と泣きながら話した覚えがある。
それ以上は言葉にならない・・・涙が止らなかった。
母が院長先生と何かやりとりをしていたが正直ほとんど覚えていない。
死因は麻酔による副作用。でもクリスは手術後2日後に亡くなった事になる。
麻酔による副作用がそんな遅くに症状が出て死に至るのか・・。
獣医さんも、はっきりした原因が分からないと言った様子であった。

もう・・この場から離れたかった。夢の中の光景だと信じたかったけど、
これが現実ならクリスを早く楽にさせてあげたかった。
心臓マッサージをしていた院長先生に、連れて帰ります・・とだけ
告げて手を止めてもらった。口に気管を広げる為のチューブ?も
付けられていたので外してもらった。あまりにも可哀想で
見てられなかった。涙はずっと止らなかった・・。
ただ可哀想で仕方が無かった。生死をさまよって頑張ったに違いない。
苦しかったろうに・・・しんどかったね。。。ごめんね、ごめんね。

待合室にはAM9時からの診察を待つ患者さん達で混雑していたように思う。。
その前を通らなければいけなかったが周囲もどうでも良くて、
ただただ悲しくて大声で泣いて帰った。混乱したまま運転して帰った。
家に着いても涙は止るはずもなく余計に悲しくなって泣いた。
他の4ワンがいるリビングとは別の部屋でクリスを抱いて泣いた。。。
家族で泣いた。こんな変わり果てた姿で、あまりにも残酷だった。
どうして死んじゃったの?どうして?どうして・・?ただ悲しくて涙は止らなかった。

どうしてクリスが11ヶ月の短い生涯を終えなくてはならなかったの?
まだまだ輝かしい未来があったと思う。。。どうして?どうしてクリスが
死ななければならなかったの・・?神様も仏様も何も信じられない。
ただ「どうして?」の言葉だけが頭の中をグルグルする・・・。
どうして1番大切なものを奪ってしまうの??何も信じられない。
クリスが生き返らないのなら何も信じたくない。。。と思った。
冷たくなったクリスを抱きしめて泣き続けた、涙が止るはずがない。
父が死後硬直を起す前に箱に入れてあげた方が良いと真っ白な箱を
持ってきた。丁寧にクリスを入れた。本当にただ眠っているような表情だった。
もう苦しくないからね・・・。ゆっくり眠って良いんだよ・・・。でも本当の気持ちは
嘘だと言って欲しい・・・、ただ眠っていただけだよって起きて欲しかった。。。

リビングで騒いでいる4匹も気になったので、クリスと一緒に
他の4匹が待つリビングに移動した。クリスは、いつも夜寝ていた
ケージに置いてお線香をあげた。悲しさが治まるはずはないけれど
何かしないと気がおかしくなりそうだった。4匹は何が起こっているのか
理解できない様子でウロウロしていた。優しいルイは泣いている私の
心配をして?まとわりついてくる。クリスのいるケージに1匹づつ
入れてクリスと対面させた。年齢順にフェンディから・・。
フェンディはクリスの父親。フェンディはクリスの死を理解できたのか・・
できなかったのか・・特に反応はなかった。続いてティファニー、
ティファニーはクリスの母親。ティファニーはクリスの死を理解したようで
周りをグルグル周って鼻でクリスを押している。耳をひっくり返して
「早く起きなさい」と言っているように見える。。。すごく切ない風景。。。
ティちゃん、せっかく産んでくれたのに・・・一生懸命育ててくれたのに・・
本当にごめんなさい。。。至らぬ飼い主で本当にごめんね。
ルイとディオールはフェンディ同様クリスの死は理解できないのか・・・
特に変わった反応はありませんでした。でも悲しくて涙が止らない。。。

しばらくの間クリスの側を離れることができなかった。
悲しくても側にいたかった、罪悪感と申し訳ない気持ちで
いっぱいで、居た堪れなかったけど、側にいさせて欲しい。。。

クリスは許してくれないかもしれない。もちろん、良かれと思って
避妊手術はしたつもりだけど、結局は人間の都合でしかない。
将来の病気の予防とか・・・でも私は正直に言うとフェンディと
一緒に飼うためにクリス&ディオールを犠牲にしたようなものだ。
この子達が産まれて家に残すか悩んだ大きな理由の1つだった。
両親犬(フェンディ)と一緒に飼う以上、避妊手術は不可欠だと
手術の決断は早いうちにしていた・・。色々な獣医さんの意見が
あって、どれが正しいのかは分からないけど多く聞かれる意見は
生後7ヶ月前後(初ヒート前)が理想だと耳にする。。。でも踏ん切りが
付かず、今になっていた。クリス&ディオールは共に初ヒートを
既に済ませていた。クリスは偽妊娠も起して、早めの避妊手術を
獣医さんからも勧められていた。誰もが予想できなかった結果かも
しれないけど、こんな事になるならば避妊手術なんてさせなければ良かった。
ただただクリスに申し訳ない気持ちでいっぱいだった・・。

もしクリスを里子に出していたら、もしかしたらクリスは生涯
避妊手術をする事もなく長生きできたのかもしれない。。。
未来は分からないけど、でもこんなに短い生涯を終えなくても
良かったのかもしれない。ごめんね、ごめんね・・・。
許して欲しいとは言わないから、恨んでも良いから。。。でも側に
いさせて欲しい、どんな仕打ちでも受けるから戻ってきてほしかった。。。。

朝の出来事が夢であれば良いと本気で思ってしまう。
1ヶ月が過ぎた今でも、あの光景が悲しいほどに脳裏に焼きついている。
忘れたい・・・でも忘れてはいけないとクリスが言っているのかもしれない。

何時間も泣き続けて涙は枯れたのか?
正午を過ぎて精神的に少し落ち着いてきた。。。
父は遺体を側に置いておいても悲しいだけだし、
良い事ではないのでクリスのために早めに火葬してあげようと
言った。私も明日は仕事もあるし、そうする事が1番良いと納得
しようとしたけど、一晩だけでも側にいたいとお願いした。
会社に電話をして事情を話して明日は休みにしてもらった。
電話に出た同僚の声を聞いたら、泣かないつもりでいたのに
クリスの事を話していたら涙が溢れて、また止らなくなった。同僚は
心配してくれて励ましてもくれた。もちろん仕事も快く休ませてくれた。

私にとっては不謹慎かもしれないが親戚が亡くなるより、ずっと悲しいこと
だけど、世間にとっては「たかが犬1匹の死」そう理解されそうなものだ。
そう考えると、職場の人間の温かさを感じた。私は同じ会社に10年ほど
勤務していますが、仕事にも人間関係にも恵まれていると思う。
もちろん1日だけ休んで次の日から仕事にも復帰したが、仕事をしている
時は逆にクリスの事が頭から離れて涙も出なかった。でも・・・1人になると
悲しくなって、2〜3日は通勤途中の車内で泣きながら運転していた。
(色々とあって2004年いっぱいで仕事は退職しました)

話しは当日に戻り、その日は泣いては泣き止んで・・・泣いては泣き止んで・・・
そんな感じだったが悲しみは消えない。悲しみに慣れることは
あっても、悲しみは消えないのだと理解する。つらい・・。
朝から何も食べていなかったので母が夕食は食べなさい、と
用意したが不思議と食べたいと思わない。食欲がない。。。
私はどんなに具合が悪くても食欲だけは落ちない体質(^^;
なのに食べたくない、何も食べたくなかった。お腹を空かせたまま
亡くなったに違いないクリスを思うと、また悲しくなってしまう。
明るいはずの食卓が、あんなに暗かったのは初めてかもしれない。

PM8:00普段からワン達のご飯の時間だ。
いつものように食器を5つ並べてフードをそれぞれの器に入れる。
うちは5匹なのでオリンピックのシンボルのように食器を5つ並べて
フードを入れているのが、いつもの光景だった。クリスがいない事は
理解していても泣きながら5つ用意した。余計に悲しいのかもしれない。
でも・・クリスにもご飯をあげたい。実は1ヶ月を過ぎた今でも同じです。
いつか4つにするだろう・・・。でもまだ今は無理みたい。今は泣かないで
明るくクリスにご飯をあげています。。。クッチの写真の前に今も4匹の
ご飯と同じ時間にご飯とお水を用意しています。入れるだけで減らない
食器を下げる時は、正直やるせない・・と言うか切ない気持ちもあるけど、
今はまだクリスにもご飯を用意しないと私の気持ちの整理がつかない。

PM9:00近く、チャイムが鳴った。
玄関先には動物病院の院長先生と副院長先生の姿があった。
どうして家が分かったのかも知らないが(住所から調べただけ?)
とても立派なお花を持って来た。持ちきれないほど大きな高価(?)なお花。
何でか分からないけど先生達の顔を見たら、また涙が止らなくなった。
正直な気持ちは「こんな立派な花はいらないからクリスを返してほしい」
でも当然そんな言葉は出せなかった。「どうして助けてくれなかったんですか?」
これだけは言いたかったけど、これも最後まで結局言えなかった。。。
どこかで諦めているのかもしれない・・・どうしたってクリスは戻ってこない。
それならどうでも良いのだと。。。何を話しても仕方がないのだと。。。

でもその一方で諦められない気持ちも正直あるから難しい。
謝罪に来ると言う事は過失があると言う事??
手術に問題はなかったと言うけれど、防げる事じゃなかったの??
家に電話した時に心停止したと説明したけど本当なの??
既にあんなに冷たくなっていたから、まさか朝まで気づかず
手遅れになったんじゃないよね・・?見殺しにしたんじゃないよね??
完璧な処置をしてくれたと信じています。信じたいです。。。
そう思わないと私は・・・どうしたら良いのか先が見えません。

ここの病院とは老衰で亡くなった昔飼っていたマルチーズも
猫のミリー(現在14歳)もお世話になっていて、長い付き合いです。
獣医さんとの信頼関係も築いてこれたと・・・思っています。
それが今回の事で少し、長年のものが崩れてしまったのかもしれません。
でも今後病院を変える予定もありませんし、これから先もきっと
4ワンと猫のミリーとお世話になるでしょう。獣医さんを責めるつもりは
ないんです。でも・・・何て言うか普通の死に方じゃないから。。。
麻酔の副作用で死亡とだけ聞かされても納得するのは難しいのです。

どんな形であれ・・ペットが亡くなるのは悲しいことです。
私もマルチーズのマーシャを亡くしているので今回が初めてでは
ないし、いつか死が訪れること・・それは理解しているつもりです。
でも病気や老衰だったら覚悟があるから悲しくても納得できると思うのです。
クリスは・・・元気だった子です。もちろん獣医さんも認めています
認めているから「麻酔の副作用」なのかもしれませんが・・。

元気だった子を突然失う悲しみは悲しみを超えて悔しさと無念も
残ります。何度も言いますが決して獣医さんを責めているのではありません。

獣医さんの話しが真実ならば・・ですが、クリスを含めて病院開院以来
クリスで麻酔事故は2度目だそうです。そんなに低い確率なのに・・・
どうして、よりによって我が家のクリスでなければいけなかったの。。。
ダックスと柴犬は特にワクチンなどでアレルギーを起こす確立の高い
犬種なんだそうです。でもクリスは・・今までワクチンショックを起した
事などありませんし、アレルギーを疑うような症状もありませんでした。
もちろん両親犬(フェンディ&ティファニー)にアレルギーはありません。

手術後2日後に亡くなったのは、個体差があるから・・との説明でした。
つまりクリスは生命力(体力?)が強かったのでしょうか?
素人には判断できません。分かりません・・・。
謝罪に来た院長先生と副院長先生は深々と頭を下げて帰られました。
どうしても・・・クリスが戻ってくる事はないのなら深く考える気も起こらない。

けれど・・
麻酔事故は、とても珍しいケースだと思っていました。
ところが信じられない事にクリスが亡くなって1週間後に
お友達のダックスも市内の違う病院で同じケースで亡くなったと
知りました。とてもショックです、動物病院恐怖症になりそうです。
1ヶ月ほど前に2匹ともドッグランで元気に遊んでいたのに・・・。
どうして?どうして??やっぱり、この言葉しか出ません。
お友達のダックスが亡くなった病院では年間で何件か同じ事故が
ある・・と獣医さんが説明されたそうです。どれが真実なのか何を
信じれば良いのか分かりません。でも・・身近にこんな事が珍しくない
事ならば、医療現場を見直す必要があるんじゃないのでしょうか。
事前検査をすれば済むことじゃないのでしょうか・・。
防げる事じゃないのでしょうか??クリスや同じ麻酔事故で亡くなった
子達の死を無駄にしないで欲しい。そう願ってしまいます。

話しが飛び飛びでごめんなさい。
クリスが亡くなった日の夜は、母と私とリビングに布団を敷いて
クリスを挟んで眠りました。眠る・・と言っても、ぐっすり眠れるはずも
ありません。その日同じ夢を何度も見たんです。。。
クッチが生き帰る(起き上がる)夢でした、、不思議な感覚ですが
同じ夢をその晩3回ほど見ました。その度に目が覚めては横で
眠るクリスを確認するのですが・・・。泣きながら眠りました。。。
とても浅い眠りと言うのでしょうか。クリス本当にごめんね。。

朝になっても悲しみは消えるはずもなく涙が止らない。
今日で本当のお別れをしなければいけないと思うと我慢しても
自然に涙は次から次へと流れ落ちた。もっと側にいたい。。。
でもそれは私のワガママに過ぎない。クリスをきちんと供養して
あげることが今の私の定めだと心では分かっていても悲しかった。

PM2:00頃に予約していたペット霊園にクリスを連れて行く事に
しました。クリスの箱には、生前クリスが遊んでいたウサギの
形をしたぬいぐるみ型犬用おもちゃとワンピースを1着入れて
あげました。そして、たくさんのお花を散りばめて連れて行きました。
やっぱり眠っているようにしか見えませんでした。。。うさぎの
ぬいぐるみを抱いて眠っているようにしか・・。もう2度と会えない
のかと思うと、ただただ涙が溢れて止りませんでした。

ペット霊園には、父と母と祖母と私の4人で行きました。
祖母はクリスの事と言うよりは私を心配していたように
思います。祖母はあまりクリスには会った事がありません。
ティファニーも連れて行こうかとも思いましたが、ワン達は
お留守番させる事にしました。市内には何軒かのペット霊園が
あるけれど、前に飼っていたマルチーズのマーシャと同じ所を
選びました。ペット霊園で係りの人に「何で亡くなったんですか?」と
尋ねられて、昨日起きた事をお話しました・・。この霊園でクリスと
同じ死因(麻酔による副作用)で亡くなった子は初めてだと聞きました。
やはり珍しい事なのでしょう。どうして、それがクリスでなければ
いけなかったのか?まだ、そんな風に思ってしまいますが・・。
今はきちんと天国に送り届けてあげる事が私達の使命でした。

泣き崩れる私を見て横で祖母が言いました。
「寿命だったんだよ」
寿命?まだ生まれて11ヶ月しか経っていないのに・・。
違う!この子には、まだ先の輝かしい将来が待っていたに違いないよ。
そんな将来を私が終らせてしまった。。。心の中で答えていた。
ずっと自分を責めるだろう。悲しさと罪悪感は消えないだろう・・。
でも1ヶ月が過ぎた今は祖母があの時言ってくれた言葉の意味と優しさを
考えられる余裕も持てている。都合の良い人間だと思われるかもしれないけど
クリスは11ヶ月の短い生涯を終えたけれど私に命の尊さを教えてくれた。
クリスマスに生まれて、今年のクリスマス(1歳の誕生日)を待たずに
天国に逝ってしまったクッチ。クリスとディオールの2つもプレゼントを貰った
欲張りな私を怒っていたのかな?クリスから教えられた事は計り知れないよ。

ただ申し訳ない気持ちで、「ごめんね」と泣きながら謝って
最後のお別れをした。ペット霊園の係りの方が帰り際に私に向かって
「分かるよぉ・・でも肩を落としちゃダメだよ頑張りなさい」と言ってくれた。
その言葉を今も忘れない。何気ない一言だけれど、すごく響いた。
昨日まで元気だった子を突然失った。その悲しみを誰かに理解して
欲しい訳ではない。でも「分かるよぉ・・」と言う一言で随分と勇気を貰った気がする。

クリスは火葬後、合同慰霊碑の中に眠る。
亡くなったマーシャと同じ所に入れてもらった。
合同慰霊碑は葬儀費用などが1番安いタイプだから、手元に遺骨も
持てないし、お墓も建ててあげる事はできない。何をするにもお金がかかる(^^;
写真を1枚登録するにも1万円。お経テープを流すには1回500円。
お墓を建ててあげたいとも思うけれど、それには高額な費用がかかる。
ペット霊園には18900円の葬儀代を支払って帰ってきた。

助かる為なら、いくらの治療費も惜しくはない!!
本気でそう思う。どんな事をしても・・クリスが助かる為の治療費なら
幾らでも支払えるんじゃないかと本気で思ってしまう。でも葬儀費用に
お金をかける事は・・非常にやるせない。貧乏の言い訳をしている訳では
ないんだけど(^^;葬儀にお金をかける事は意味がないように思えた。
だから1番安いタイプの葬儀を選んだと言うことではないけれど・・
人間でも、どんな場合でも大切なのは気持ちの問題だと思うから。

でも毎月の命日の日にはクリスに綺麗なお花を持って会いに行こう。
実はこれを書いている時点で既に初七日と月命日を済ませていますが、
かなり辛かった・・。でも、きっといつか笑ってクリスに会いに行ける日が来ると
思う。クリスに会いたくなったら、いつだって会いに行けば良い・・。
簡単な事だけど今の私には、まだ悲しみのお参りと言う感じだろうか。。。
でもきっといつの日かクリスの事を思い出として笑って話せる日は来ると信じたいです(^-^)

クリス今まで本当にありがとう!!そしてゴメンね・・。